純白のエレキは今頃どこに眠っているのか。

先日高校時代の同級生のK君がやって来ました。

1時間以上車を走らせわざわざやって来てくれたのです。彼とはしょっちゅう会うという間柄ではありません。いつもひょこっとやって来るのです。その日は真っ白な新品のエレキを抱えてきました。初心者用だったけど思い切って買ったと言っていました。

そして私に頼みごとをしたのです。それはこういう事でした。近々職場の懇親会がある。どうしてもそこで歌いたい歌があると。エレキで伴奏もしたい。

君はギターが弾けるからすぐに教えられるだろう。こういう内容でした。何の曲をやるのかと聞くと、T.REXのゲット・イット・オンだというのです。

ちょっとは弾けるだろうと思い「やってみて」そう私は言いました。彼は即言いました。「どうやればいいの?」「コードを押さえてピックで弾けばいいよ」。

分かりました。彼は初めてギターを弾く人でした。それから私は汗をかきながら「ここと、ここと、ここをこう押さえて弾けばいいよ」彼は言いました。

「へー面白いもんだね、次はどうやるの?」「Eのコードをさっきやったから、今度はAだ。ここと、ここと、ここを押さえるんだ」そう私は言いました。

彼は「音がジャラーンとならないね」と言うので「指が弦をしっかり押さえてないんだ。それにほかの弦に指が触れているよ」・・・。何時間やったでしょう。

彼は昔からリズムに弱い人でした。決してバカにしているわけではないのですが同じテンポでピックをダウンさせることが苦手のようでした。

私はこの曲はコード数の比較的少ない曲でしたので。彼に何とか弾けるようになって欲しかったのです。

皆の前で純白のエレキを抱え、マーク・ボランの名曲を歌う、かっこいいなと思ったのでした。数日後K君から電話がありました。「もうあきらめたよ」と。

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